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006.ベシャメルソース


ホワイトソースと言えば通常はこのベシャメルソースを指します。

時間をかけて丁寧に作れば、その努力に見合うだけの、上品ななめらかで優しい味わいが間違いなく得られます。

ひたすらスパテラ(底辺の平べったいしゃもじのような道具)で鍋の底をなで続ける実に単調な作業ですが、これを続けぬ限り、求める味は得られません。

冬はともかく夏は汗だくで作ることになります。このソースを仕込んでいる間は他のことは一切出来ない。約一時間、このソースのために集中します。


「帆立貝とブロッコリのグラタン」「牡蛎のグラタン」「クラムチャウダー」「ブランケット(白煮)」などを始めとして、様々な料理のソースの元として大変幅広く使えるとても便利なソースです。

 

【材料】

バター............................100g 小麦粉............................100g 牛乳.......................1リットル 白ワイン.........................50cc

塩...........................小さじ2杯 コショウ..........................少々 月桂樹の葉......................一枚

 

【手順1】ルーを作る 火にかけた厚手の鍋にバターを入れて溶かし水分をとばす。

ふるいにかけた小麦粉を加え、スパテラでかき混ぜながら、決して焦がさぬよう、色づかせぬように弱火で手早くかき回し続ける。

【手順2】かき続ける 火加減は弱火のままで、トロリとした状態になってから絶えずスパテラで鍋底を万遍なくなでつけること20分程で、ルーが出来上がる。

ここを丁寧にすることで、小麦粉の中のグルテン(ふ質)が炭素化して、こうばしい香りがたち、粉臭さが消える。

ルーは壁にこびりつきやすいが、これはダマの原因にもなるので、できるだけ鍋の底にかき寄せていく。

とろ火にかけ、鍋底にスパテラを当て、手を休めることなくかき混ぜ続ける。

最初はもそっとした固まりだったものも、粉の力が抜けてトロリとしたクリーミーな感じになってくる。

【手順3】牛乳を加える 一旦火から鍋を下ろし、生温くしておいた牛乳をまず1/4量ぐらい加えてかきたてる。

ルーと牛乳の温度差が大きすぎたり、一遍に牛乳を加えてしまったりするとダマの原因にになりやすい。

牛乳とルーがよく混ざったら、再び中火にかけ、さらに1/4量ずつ牛乳を加えてはよく混ぜ合わせてゆく。

白ワイン、塩、コショウ、月桂樹も加える。

【手順4】気長にソースを練る やや火を弱めるがポコポコと泡立つ程度の火加減にし(はねたソースはとても熱いのでヤケドせぬよう気をつけながら)ソースが鍋に焦げ付いてしまわぬように、ひたすらスパテラで鍋底を、やはり20分ぐらいなで続けると、見るからに美味しそうな状態になってくる。

これでベシャメルソースは出来上がりです。

ややもすると、眠ってしまいそうになる実に単純な作業だが、これを続けぬ限り求める味は得られない。

【手順5】保存するときは 香り、とろみ、味などすべての点で、出来上がったものをすぐに使うのが最も美味しい。

しかし、すぐに料理に使用しない場合は、ポットに流し込み、表面をすばやくバターの皮膜で覆う。こうすると空気に触れた部分が堅い膜にならない。 


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